三度目の正直 〜二度あることは三度ある〜
その先に愛ねえは居た。
「…どうしたの?陸…。」
「愛ねえ…。」
『正義のヒーロー登場にごめんねぇ!このヒロインは俺のモノなの。だぁかぁらぁ、帰ってくんない?』
あの時、隣に居た男だ。
やたら体がでかくて、路地が狭いから余計に大きく見える。
「…何やってんの?」
「……。」
愛ねえは泣いていて、白い肌汚して布もかぶせず。
「何やってんだよっ!」
「はぁ?君が弟クンだね。はっきり言って迷惑だから帰っていいよ。」
「黙れ!愛ねえを泣かすような人間は俺が許さねえよ…。」
「陸……。」
「愛ねえも何やってんだよ……。」
「お仕置きだよ♪俺以外の男と歩いた、ね。俺のモノのくせに生意気だよ。」