三度目の正直 〜二度あることは三度ある〜
校長先生の終業式の挨拶は一体何回練習したんだろうかと思うほど長ったらしく
そんな校長の努力を踏みにじるように、ぼーっと体育館の天井を見ながら、俺は脳内で夏休みの予定について会議を開いていた。
天井にはバスケットゴールに、バドミントンの羽が挟まってる。
・・1・・2・・3・・4・・あっ、どこまで数えたか見失った。
今日から夏休みで周りは嬉しさを抑えきれないみたいだけど、俺は授業が無くてラッキーぐらい。
俺は部活はやっていないし、バイトでもしてみようかとも考えたけど、別にお金にも困っていない。
暇を持て余すだけなんだよね。
そんな感じに難航していた脳内会議を中断させたのは、
親友の田島 直樹 (たじま なおき)
「ひらぁ〜か、夏休みどうすんの?」
「特に〜?」
「そうだよなぁ、お前は俺の仲間だからな、予定なんかあるわけ無ぇよなぁ。・・・くくく・・」
「・・ほっとけ。」