三度目の正直 〜二度あることは三度ある〜
良かった。
本当に良かった。
どんなにカッコ悪くても、愛ねえが無事で良かった。
「ありがと、陸…。」
愛ねえは涙でボロボロな顔で笑った。
「愛ねえ…、なんで俺を呼ばなかったんだよ…。」
「だって…、ずっと陸が弟だから無理してるって思ってたから…。弟じゃなかったらあたしから去ってしまうんじゃないかと思うと寂しくて…。だから、これでも頑張ったんだよ…。」
彼氏作って、心配するなって言いたかったワケ?
「ばかなヤツ…くくく。」
「ばかって何よ!あたしは真面目に…。」
「だって、俺は……。」
「俺、は……?」
「愛ねえが好きだから…。」
やって言えた。
大切な人に、やっと伝えれた。俺の全てを。