天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ
「おいっ?」

「何か音したよねぇ?」

校舎内での探索を終えて保健室に戻る途中だった月姫、秋雨、夕の三人も、保健室から聞こえてきた只ならぬ物音に気がついた。

「何かあったのかも…行ってみよう!」

木刀片手に走る月姫。

「夕達も急ごう!」

秋雨の手を握り、走る夕。

「う、うん…」

手を握られた秋雨はちょっと複雑な表情。

が、今はそんな事を気にしている時ではない。

「学園の悪霊や人外は、あらかた片付けたんじゃなかったのかっ?」

秋雨が吐き捨てるように言った。

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