天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ
「え?」

意外な犯人、しかも自白。

月姫は目を丸くする。

保険医である郷が唐揚げを取ったとは大人げない。

というか、取っておいて『多分俺』とはどういう事なのか。

「ん~…」

眠たげな表情でモシャモシャと咀嚼を繰り返しながら。

「俺が取ったというか…唐揚げ取ったのは多分『こいつら』だ」

自分の背後を割り箸の先で指す郷。

「こいつら?」

何が何だか分からない、といった顔をする生徒達の目の前で。

「~~~~~っっ!」

郷の背後に、半透明…透過した姿の凶暴そうな二匹の狐が、鋭い牙を剥き出しにしてこちらを睨んだ…!

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