天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ
燃え盛る炎。

秋雨の放った炎の魔法の威力は絶大だった。

だがその威力をものともせず。

「ひゃあっ!」

月姫が声を上げる。

身につけた衣装をところどころ焼け焦げさせた程度。

寧ろより攻撃的になって、道化師は炎の中から踊りかかってくる!

跳躍し、頭上から振り下ろされる刃の輪!

それに対し。

「鉄壁、堅牢、不可視の盾」

またも秋雨は詠唱によって抗する。

詠唱によって出現したのは、秋雨だけでなく月姫や夕をも包み込むようなドーム状の透明な壁。

アクリルのような、ガラスのような見た目でありながら、その強度は道化師の攻撃をも完全に防ぐほどに高いものだった。

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