天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ
流石に粉々にされてしまっては、さしもの道化師も起き上がる事は出来まい。

「ふぅ…」

久し振りの魔法行使に疲れたのか、秋雨は額に手を当てて溜息をつく。

そこへ。

「ぎゃふんっ!」

またも月姫の面打ち!

「だぁかぁら、何すんだっての禁断愛!」

「禁断愛って言うな!」

月姫は怒鳴り散らす。

…どうせ『あのピエロは何なんだ』だの、『秋雨あんたは一体何者なんだ』だの、質問攻めされるに違いない。

天神学園の仲間達は好きだが、こういう時は煩わしいと思ってしまう。

だからこそ親しい彼らにさえ、詳しい素性は話していなかったのだ。

だが…。

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