天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ
「何だよ、こいつら月姫狙いかよ!」

秋雨が右手を掲げる。

精神を集中させて。

「疾風、微塵、死神の大鎌」

三日月形の風の刃が、実体を持つ人外達を鎌鼬の如く切り刻む!

「木・火・土・金・水、参りませ五行の精!」

手馴れた手つきで五枚の護符を構えた夕が、それを迫り来る悪霊達に投げ放つ!

霊力を練り込んだその護符の力によって、強制的にこの世からあの世へと送還…『調伏』される悪霊達。

西洋東洋、二人の術者達によって、辛うじて月姫は夜の世界の住人達からその身を守られていた。

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