先生と約束
1階に休憩室があって
そこでみんなで食べることになった。
『ねぇ、みんなってカレシいるの?』
りこちゃんの質問にいち早く返事したのは
みずきちゃんだった。
『いるよ!
この間なんて体調不良なのに
エッチしようとするから足蹴りしてやった。
こうやってね』
組んでた脚を降ろして
えいっ!と空を蹴った。
ーービュンーー
と音が出そうなぐらいの早さ
『こう見えて空手ならってるんだよね』
立ち上がって、ポーズまできめてる。
『……す、すごぉい』
思わず出てきた言葉だった。
『さすがにやり過ぎちゃうと
パパとママに怒られちゃうんだけど』
みんな目が点になってたけど
私だけはキラキラと輝いた眼差しで見惚れていた。
『……。でもいいね。カレシがいるから』
『りこちゃんはいないの?』
立っていたみずきちゃんが座りながら聞き返した。
『う〜ん、いるような、いないような?』
『どういうこと?てかなんで?』
みずきちゃんが代表して聞いてくれた。
『なんかね、付き合ってるのかわかんない』