初恋ディジー
「あ……あのっ……」
「――あ、ごめん。勝手に嘘ついたりして」
目を瞬かせる私に、高木くんが小さな声で謝ってくる。
「嘘?!なーんだ、やっぱりね!麻有が男子とそんな約束するわけないって思ってたもん」
アハハッと大口を開けて笑うさくらちゃん。
「おい、紫苑!お前は何でそういつもいつも勝手なんだよ」
飽きれながら崎本くんと小沢くんが、高木くんの側へと寄る。
「……別によくない?だって虎太郎だって本――…」
「ああああああああーっ!」
高木くんの言葉を掻き消すかのように、大声をあげてその口を塞いだ崎本くん。