初恋ディジー

体育祭練習



「並び順どうする?」


グループ分けが終わり、今度はグループ内で並び順を決めることになった。


「転ぶことを考えたら、前と後ろは絶対男子がいいと思うんだよね」


「じゃあ、俺後ろやるわ!」


自分から進んで手を挙げる崎本くん。


「虎なんだから、一番前やったら?」


「俺だからっつー意味が分かんねー。とにかく後ろやるから、本山は俺の前決定!」


「はぁ?何で!」


並び順の用紙に名前を書く彼に、さくらちゃんは眉間にシワを寄せた。


「万が一転んだとしても、前にいるのが本山なら遠慮なく体重かけれるじゃん。

これが麻有ちゃんだったら可哀相だし、広川は徹が黙ってないと思うから」

と挑発的なことを言う。
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