初恋ディジー
「やったあ!」
しばらくしてクジで勝ち上がったグループの女子が、嬉しそうに声をあげて喜ぶ。
「公平な決定なんだから、文句なしよね」
と彼女が由香里ちゃんに向かって言うと、“フン”と悔しそうにその場から離れていった。
「お前ら、やる気あんのかよ」
「痛っ!」
隣りのクラスを見ていると、後ろから頭を叩かれた。
――さくらちゃんだけが。
「さっさと練習始めんぞ」
「いちいち叩くなっつーの!」
私とさくらちゃんはグループに戻ると、自分のポジションの所に立ち、長縄に繋がれた手ぬぐいを足に結びつけた。