初恋ディジー

「うん、分かった。このまま行かないと、そのうち本気で怒られそうだしね」


高木くんはフッと笑い

足を固定していた手ぬぐいを解いて、真っすぐに水道へと向かった。



「麻有ってば、紫苑に優しくしすぎない方がいいよ」


「え、どうして?」


「自分のことを好きって言ってる相手に対して優しくすればするほど、向こうに気を持たせることになっちゃうもんなの」


「そうなの?私、そんなつもりは……」


「何も考えずにしたことだって分かってるよ。でも今度からはそこらへんをもっと深く考えて行動しなね?」


「うん……」


希沙ちゃんにそう言われ、私は素直に返事した。

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