初恋ディジー
「佐脇さんとアイツは何となく似てるところあるよね」
「似てる?」
私が聞き返すと、“うん”と頷いてみせる。
「誰に対しても優しいし困ってるヤツがいると放っておけないだろ?雑用も嫌な顔しないで引き受けてるし。
……ってコレ、俺が佐脇さんを好きなところなんだけど」
ハハッと軽く笑い、少し照れくさそうな顔をした。
「佐脇さんがアイツのことを好きなのは分かってる。だけど俺だって本気だから諦めない」
こういうことを言われるのは初めてじゃないのに、やっぱり真剣な顔で言われるとドキッとしてしまう。
「話したかったことは全部話したから、もうOK!」
高木くんはそう言うと教室に入っていった。