初恋ディジー
「悪いけど付き合えないや……ごめん」
「そっか……いきなりゴメンな?」
その場から立ち去っていく彼を見送った後、由香里ちゃんはハアとため息吐いて振り返った。
「あ、麻有ちゃん」
振り返った瞬間に目が合い、私の名前を口にする。
「立ち聞きするつもりはなかったんだけど……」
「ああ、いいって!聞かれて困るようなことじゃないし」
と笑顔で微笑んだ。
「……さっきのって告白されてたんだよね?あんなカッコイイ人に告白されるなんて凄いね」
私がそう言うと由香里ちゃんは浮かない顔をした。