初恋ディジー
「可愛いじゃん、やっぱり」
着替え終わった私を上から下まで見て、由真ちゃんが言う。
「でも……その服にその髪は勿体ない。髪巻いてあげるから座って!」
由真ちゃんは強引に鏡の前に座らせると、慌ただしく隣りの自分の部屋からコテを持ってきた。
「さっきまで使ってたから、すぐに使えるよ。タイミングいい~」
と私の髪をテキパキと巻いていく。
「買い物に付き合うだけなのに、髪なんか巻いたら変に思われるよ」
「何言ってんの!これは立派なデート!それに、好きな男なら、いつもと違う自分でアピんなきゃ!」
あ……アピるって……
そんなこんなんで、あっという間にストレートな髪がクルクルの巻き髪になった。