初恋ディジー


「なーんだ、ちょっとは気にしてくれてもいいのに」


「え?」


「ううん、別にコッチの話。佐脇さん待ってる間に買い物済ませたからもう帰ろうか」


「うん……」


何だ、買っちゃったのか……

結局何の役にも立てなかったな……


「さっきあげたストラップさ、別に付けなくてもいいからね」


「え、何で?」


「よく考えたら強引だったなあって思って……だから要らなかったら捨ててくれて全然構わないよ」


「……っ、捨てない!」


私はバッグから袋を取り出して、ストラップを自分の携帯に取りつけた。
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