初恋ディジー

「ところで今さらだけど、何で榛名くんと一緒にいるわけ?」


さくらちゃんは二人から少し離れた場所まで、私の腕を引っ張りながら聞いてくる。


「えっと、榛名くんの妹さんの誕生日プレゼントを一緒に選んでほしいって言われて……」


「ふうん?榛名くんから麻有にねえ?」

とさくらちゃんはニヤリと口角を釣り上げた。


崎本くんの時と同じ反応だ。


「やっぱり榛名くん、麻有のことが好きなんじゃない?」


「えっ!ま、またその話?!」


「だって、アンタ達二人の今後の展開が超気になるんだもん。早いとこくっついちゃいなさいよ!」


「く……くっついちゃいなさいって……」


「それに!普通誘わなくない?好きでもない女なんか」

とウインクされるけれど、榛名くんじゃないから彼の心までは分からない。
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