初恋ディジー
「ご、ごめん……」
こういうのは他の子だったらすぐに気付くのかな?
「教えてもらえたら次の参考になるんだけど」
「次の参考ってどんなだよ」
プッと顔を崩して吹き出す。
あ、本当だ。
私、何て変なことを……
「謝んなくていいよ」
優しい声が頭の上から降ってくる。
「……つーか、知らなくていいし」
俯き気味になっていた私は“どうして?”と首を傾けながら顔を上げた。
「だから教えてやんないってば」
ニッと悪戯な笑みを浮かべ、榛名くんは窓の外を向いた。