初恋ディジー
そう言った彼女から、反射的に顔を背けてしまった。
何故なら彼女の顔には“余裕”が見受けられたからだ。
「本当に大丈夫?」
「うん、大丈夫。由香里ちゃんが言うとおり少し緊張してて」
「だったらいいんだけど、無理は禁物だよ?」
「ありがとう」
さっきから、皆に嘘を吐いてしまってる。
何だか申し訳ない……
「ほら!大丈夫って言ってんだから、今日の作業の流れの確認するよ!」
由香里ちゃんはそう言って榛名くんにプログラム表を渡した。