初恋ディジー

「うん」


机の上に置いてあった英語のノートを渡すと、榛名くんは自分のノートを開いてそれを写し始める。


「どうしてちょくちょく休んでたの?」


「家の方が色々バタバタしててさ……忙しくてなかなか来れなくてさ」


「忙しいって……」


「――あ、このノートも見せて」

と榛名くんは目に付いた古典のノートを手に取った。



……話、逸らされた?



「助かったよ、ありがとう」


「え、もう?」
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