初恋ディジー

「そんな大声出したら、さっきみたいにビックリするよ? ……幸い誰も居ないみたいだけど」


「――あ、ごめんなさいっ」


静まり返った1年の教室前廊下。

みんな帰ってしまったのか、この階には二人きりみたいでそれがより一層緊張させる。


「……教室入る?」


「う、うん」


自分のクラスへと入っていった彼に続いて2組の教室へ。


「俺の席、超特等席なんだ」

と榛名くんは窓側の一番後ろの席に腰かけた。
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