初恋ディジー
「昨日テスト範囲を写させてって言って、私のノート見ながら……」
「そんなの麻有に本当の事を知られないようにしてただけだって!」
「嘘……そんなことって……」
『――嘘じゃないわよ』
さくらちゃんと話している所へ、廊下の方から聞きなれた声がした。
振り返ると、由香里ちゃんがドアに寄り掛かりながら立っていた。
「あんた!一体何の用?!」
由香里ちゃんを見たさくらちゃんが、彼女に対して警戒心をむき出しにする。