初恋ディジー

「ごめんなさい。最低なことしたって分かってる。だからこうしてちゃんと麻有ちゃんに謝りたかった。許してもらえないかもしれないけど……」


「頭、あげて?」


深々と頭を下げる由香里ちゃんの肩をそっと叩く。


「許すもなにも振ったのは私の意思だよ?約束とはいえ、破ることはいくらでも出来たんだし」


「私のこと恨んでないの?二人の仲を壊したんだよ?邪魔さえしなければ今頃両想いだったのに……」


「恨んでないけど嫌いかもしれない。だって由香里ちゃんは永遠のライバルだから。

……それに恨まれるのはむしろ私の方かも」


そう言って彼女に向かって、ニッコリ微笑み返した。
< 330 / 393 >

この作品をシェア

pagetop