初恋ディジー
「ったく、本当に頑固というか何というか……」
はあ、とため息。
そしてピアサーの箱を開けると、私を石垣に座らせた。
「ほら、どっち開けるの?」
「……えっと右で」
「冷やさなくて平気?」
「うん、多分……」
一瞬の痛みぐらいどうってことない。
それにすぐにでも開けたいから。
「ちゃっかり消毒液まで買っちゃってるし。じゃあ、開けるよ?」
自分の右耳とピアサーのピアスを消毒し終えると、さくらちゃんが耳にピアサーを掛けた。