初恋ディジー
想いを乗せて
それから数週間後。
長いような短いような夏休みが終わり、新学期の朝を迎えた。
9月になってもまだ少しだけ夏の暑さが残っている。
「麻有~っ、いつまで寝てるつもり?」
玄関先から大声を張り上げる由真ちゃんの声。
「もう起きてるってば!」
制服に着替え終わると、身だしなみを整えながら同じように大声で返した。
「よしっ、準備OK」
朝ご飯の準備をしようと部屋を出ようとした時、
机の上の携帯が鳴り、ドアから一度後ろに引き返す。