初恋ディジー
「これを榛名くんにあげるの」
「え?だってさっきのヤツは?」
「……落としちゃったから」
そう答えると、廊下で待っている榛名くんの元へと向かった。
「お待たせしました。代わりのクッキーです」
プレーンのクッキーを目の前に差し出すと、突然榛名くんがハハッと笑う。
「何かしこまっちゃってんの」
そう言って私からそれを受け取った。
「……何となく……」
「ありがとう。食べていい?」
「えっ……」
今、ここで?