初恋ディジー
「立候補が居ないなら、俺の方で勝手に決めるぞ」
するとブーイングの嵐が一気に湧き上がり
“お前やれよ”とか“はあ?そういうアンタがやりなよ”などと押しつけ合う。
それを黙って見ていた時、ふと廊下側の席に座っていた佐藤さんと目が合った。
すると佐藤さんがニヤリと、何か企んだような顔をした。
……な、何か嫌な予感。
「先生!女子は佐脇さんがいいと思いまーすっ」
……えっ?
彼女がそう言うと、みんなの視線が一気に私に集まった。
そして、自分がやりたくないが為に“賛成”という声と拍手が起こる。