初恋ディジー
「せっかく麻有ちゃんをこれから口説こうと思ってたのに」
えっ、口説くって……
「爽やかな榛名くんとチャラトラが親友なんて、本当に疑うわ。今からでも遅くないから、やめちゃいなよ!」
「チャラトラって……面白いこと言うね」
さくらちゃんがそう言うと、榛名くんはアハハッと苦笑。
――あ、アレ?
榛名くんの手元を見て、私は目を瞬かせる。
「そ……それってもしかして」
「ああ、これ?体育祭実行委員になったんだ」
私がファイルを指差すと、榛名くんがそれを自分の顔の横に持ち上げた。