初恋ディジー

「うるさいよ、お前。それより16時から委員会始まるから行こうぜ」


榛名くんは教室の時計を指差すと、足早に教室から出て行った。


「面倒くせぇけど、しょうがねぇか」


そう言いながら移動を始める崎本くん。


「麻有も一緒に行きなよ」


二人が教室から居なくなった時、希沙ちゃんが私の肩をそっと叩く。


「うん……それじゃあ、委員会行ってくるね」


「今日は予定あるから、先に帰ってるからね~」


「うん!」


置いていかれないように、慌てて筆記用具を持つと階段を降りていく二人の後を追った。
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