心はいつも、貴方とともに
「ただ、今、すごく幸せです。」



なんの脈略もなく、ジークは言った。



「私もです。
まさか、こんな日が来るなんて思ってなかったから。」


「おっぱじめた張本人が何を。」


「だって。
これだって勢いで言ってしまったんですもの。」


「さっき、慎重だって言ったのはどの口ですか。」



可笑しい、とジークは喉を鳴らして笑った。



「もう、笑わないで!」



バンッと肩を叩く。



思ったよりもその肩は硬かった。



あぁ、男の人だ。



「どうかしました?」



じっと自分の肩を見つめているアミリアを、ジークは心配そうにのぞきこむ。



「鍛えてらっしゃるのね。」


「一応、兵隊ですから。」


「これが、私と同じ肩…。」



自分のは比べるまでもなく、見るからに柔らかそうだ。



シャツの上からでも、その形の違いが見て取れる。



「それは、私は男ですから。」



肩をすくめ、ジークは言う。



「貴女はこんなに筋肉をつける必要がないですし。」


「えぇ、でも、不思議で。」



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