心はいつも、貴方とともに
かあっと頬が熱くなる。



ジークはにやりと、俯いたアミリアの顔を覗き込んだ。



「………ただ、こういうことに慣れていないもので。」


「お嫌では、ない?」


「……………はい。」



わかっているくせに。



わざと言わせた!



せめて、キッと睨んでみる。



しかし、相手は冷静だった。



ちょっと得意げな顔が頭にくる。



まったく、わかっていて私を焦らせて。



「もう、意地悪な方ですね!」


「なんとでも。」



負けた。



「もう一度…。」



ジークは前触れもなく、もう一度アミリアを抱きしめた。



また息が止まる。



ジークはアミリアの髪に顔を埋め、言った。



「貴女が求婚された場で、私は心臓が潰れてしまいそうでした。
だから、こうしている今、現実が信じられません。」


「私もです。」


「明日になって、お言葉を覆さないでくださいね。
でないと私は生きていけません。」


「大げさな…。」



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