心はいつも、貴方とともに
ランバートは振り返り振り返り、部屋を出ていった。



パタンとドアの閉まる音が、寂しく響いた。



窓の外からは、小鳥のさえずりが聞こえてくる。



皮肉だった。



身体がひどく重い。



何をする気も起きなかった。



ただ、ぐったりと窓の外を眺める。



もう、アリソンは今から自分の身になにが起こるのか聞かされただろうか。



必死になって抵抗する姿が想像できる。



あの子、怖がりだから。



きっと泣きじゃくるんだろう。



ついこないだも憎まれ口を叩かれて喧嘩をしたばかりだが、なんだかんだ言ってあの子は構ってほしかっただけだ。



きっと、私に助けを求めているだろう。



そう思うと、心が引き裂かれるように痛む。



だが、不思議なことに涙は出なかった。



どうやらぼうっとしている間に時間は過ぎ去ったらしく、礼儀正しくドアがノックされ、ジークがやってきた。



「おはようございます。」



いつもと同じ、凛とした声。



いつもはこの声を聞いて、飛び跳ねるようにして扉に向かっていたのに、今日はそういう気分ではなかった。



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