心はいつも、貴方とともに
静かな足取りで、マリアは中に戻っていく。



顔を上げられず、ジークはその足を見送った。



あぁ、恥ずかしい。



でも、彼女になら自分たちの関係を知られてもかまわないか。



パタンとドアが閉まってから、ようやく顔を上げる。



それにしても、アミリアは大丈夫なんだろうか。



やっぱり、苦しんだんだろうか。



そりゃ、そうか。



痛みを感じないわけないものな。



しばらくジークはドアを見つめていたが、やがて踵を返して訓練に向かった。














翌日街に出てみると、これでようやく平和になると人々が喜び合っていた。



それを見て少し複雑だったが、嬉しくもあったジークだった。




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