心はいつも、貴方とともに
「最近まで、アリソンという妹が生きていたわ。
私と同じ顔をして、背丈も同じだった。
だから、たまに入れ替わってたの。
貴方も会ったはずよ。」


「まさか…。」



ジークがはっと身体を起こす。



「あの子か…。
まだ君と知り合ってすぐのころで。
少し、パーティで会ったときと雰囲気が違って。」



アミリアはぐっと唇を噛んだ。



ジークは夢中で話し続ける。



「なんだか、おかしいと思ったんだ。
でもそれは俺の勘違いだと思ってた。」


「それが、アリソンだったの。」


「そうだったのか…。」



ジークは両の手で顔を覆う。



それをみて苦しくなった。



ごめんなさい。



騙すような真似をして、ごめんなさい。



「それから。」



これを口にするのはつらい。



でも、言わなきゃ。



あの子の気持ちを、初めての感情を伝えなきゃ。



「あの子は貴方に恋をしてた。」



ジークは大きく目を見開いた。



何かを言おうとして開けた口からは、何も言葉が出てこない。



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