心はいつも、貴方とともに
*
アミリアは突進するようにして、ランバートに抱きついた。
不意打ちにも関わらず、ランバートも力強くアミリアを受け止める。
「おかえりなさい…!」
「ただいま。」
懐かしい声。
アミリアは力の限り、ランバートを抱きしめた。
「よくご無事で。」
「だから、大丈夫だと何度も言ったのに。」
「どこにそんな保障があるんですか。」
「俺はランバートだぞ。」
「だからなんですか。」
こほん、とダニエルの空咳が二人を振り向かせた。
二人揃って怪訝な目を向けると、ダニエルは言いづらそうに微笑んだ。
「みなの前ですぞ。」
やれやれ、とランバートはアミリアを離す。
「戻るぞ。」
疲れたように、ランバートが一歩踏み出す。
「お兄様!」
アミリアは慌てて兄を呼び止めた。
その意図がわかったようで、ランバートは厳しい顔で頷いた。
「来い。」
「はい。」