心はいつも、貴方とともに
みんなが出ていくと、ランバートはふーっと大きく息を吐いて、空を仰いだ。



「もう、決めているんだろ。」


「はい。」


「何を言っても、聞かないのか?」


「はい。」


「そうか。」



ランバートは、手を伸ばしてアミリアの頬を撫でた。



「すまないな。」



結局俺のしたことは無駄だった、とランバートは悲しげに笑う。



そんなこと、言わないで。



そんなこと、ないんだから。



「……感謝、しています。
ここまで私のことを大切にしてくださって。
お兄様のその優しさが、本当にうれしいんです。」



お兄様、貴方は私の誇れる兄で、父だった。



私に注いでくれた愛情が、どれだけのものか、わかっているつもりです。



でも、もういいの。



ここまでしてくれたんですから、十分です。



どの言葉も、口から出てこない。



アミリアは涙を隠そうを俯いた。



「本当に、ごめんなさい。」


「謝りたいのは、俺だよ…。」



謝らないでくださいね。



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