心はいつも、貴方とともに
「今まで本当に、ありがとうございました。」



アミリアは深々と頭を下げた。



大好きです、お兄様。



ありったけの愛を、ありがとう。



「……会いに行く。」



それは無理だと、お互いわかっていた。



「はい、待ってます。」



それでも、アミリアはそう答えた。



そうしないと、お互い壊れてしまいそうだった。



「愛してるぞ、ミア。」


「私もです。
誰よりも、愛しています。」


「ジークが聞いたら泣くぞ。」


「だって、彼への愛とは別ですもの。」


「筋が通ってないな。」



それでも結構、とアミリアはそっぽを向いた。



勿論、涙をごまかすためだ。



「…時間は、あるな。」


「はい?」


「今夜は兄妹水入らずで語りあおうじゃないか。」



ランバートは大げさに腕を広げる。



「はい!」



二人で過ごせる、最後の夜。



アミリアは涙をこらえ、微笑んだ。










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