心はいつも、貴方とともに
「あぁ。」



あぁ、もう終わりなんだ。



アミリアは泣き崩れる前に、ジークの手を放した。



別れる寸前、ありったけの思いを込めて、彼の瞳を見つめた。



ありがとう。



愛してくれてありがとう。



救ってくれてありがとう。



今まで見たことのないくらい悲哀にくれていたジークの瞳にも、確かなメッセージが浮かんでいた。



背を向けて歩き出した途端、涙がこぼれる。



愛してる。



愛してる…!



離れたくない。



心臓が押しつぶされそうだ。



初めて会ったときのこと、微笑まれたときのこと、一緒に庭を歩いたときのこと。



すべてが思い出される。



彼との思いでで、忘れられるようなものは何一つとしてない。



私は一生あなたを忘れない。



忘れられるはずがない。



心の底から、愛した男性。



二人で朝日を見ることは、叶わなかったけれど。



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