心はいつも、貴方とともに
アミリアはいい加減に嫌気が差してきた。



「貴方、約束を破ったでしょう?」


「破ってないわ!」


「走ったんじゃなかったの?」



問われてアリソンは俯く。



どうやらすっかり忘れていたらしい。



都合のいい頭だ。



「でも、それだけでしょう!?」



それでも懲りずに言い返してくるか。



アミリアはマリアに向き直った。



「マリア、アリソンは姫らしい立ち居振る舞いをしていましたか?」


「僭越ながら、アミリア姫。
到底、自慢できるような行いではありませんでした。」


「ほら、アリソン。
自分の行いのせいで、楽しみを奪っているのですよ。」



ふるふると震えていたアリソンは、いきなり叫びだした。



「いいじゃない、外に出してくれたって!
私はずっとここにいるのよ!?
お姉さまだけずるいわ!」


「だから、望みを叶えてほしいなら…。」


「お姉さまがいけないのよ!
私よりもお出来になるから!」



その言葉に、アミリアは固まった。



いい加減にしなさい、アリソン。



私だって、望んで姫になったわけじゃない。



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