心はいつも、貴方とともに
「なんだ、お前、あれか。
俺の妹が気にいらないのか?」


「いや、まさか!
この間、お会いして綺麗な方だと…。」



またもや、ダニエルが咳払いする。



…喉を傷めやしないだろうか。



「嫌いではないんだろう?」


「もちろん。」


「じゃあ、頼めないか?」


「俺にできるかどうか…。」



ランバートはとうとう立ち上がった。



そして歩み寄りながら、話し続ける。



「いやな、そりゃあお前よりも経験豊富な男はいるさ。
けど、アミリアは繊細なんだ、ちょっとしたことで心を痛めて悩む。
お前ならこまやかな気遣いができるだろうし、なによりアミリアを守るにふさわしい。」



兄の偏見が混じってるが、とランバートは笑う。



「荷が重いと感じたら、他の奴に交代させるから、一回やってみてくれないか?」


「…私でいいのなら。」


「いいから頼んでいるんだがな。」


「じゃあ、…謹んでお受けいたします。」


「ありがとう。」



ランバートはにっと笑って、手を打った。



「さっそく、ミアに会ってきたらどうだ?
…って、パーティーで一回会ったのか。」


「はい。」


「ありがとうな、あの子を助けてやってくれて。
俺は立場上、介入できなくてな。
お前が気を利かせてくれて、助かったよ。」




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