心はいつも、貴方とともに
ランバートは苦笑して頭を掻いた。



「本当は下心丸見えの男どもを蹴散らしたくてうずうずしてたんだが…。」



ダニエルが今までで一番大きく咳をする。



ランバートは気にもしない。



ジークは冷や汗を拭った。



「とにかく、アミリアを頼んだ。」


「はい、尽力します。」


「頼もしいな。」



ランバートは朗らかに笑った。



その笑顔は男でも見惚れるほど、爽やかだ。



ジークはふとそんなことを思って、慌てて掻き消した。



王子に不謹慎だ。



「お前、今から訓練か?」


「はい。」


「俺も一緒に鍛えてもらおうかな。」



久々に隊長にも会いたいし、と彼は後ろのダニエルを振り返る。



しばらく考え込んでいたダニエルだが、予定の空きを確認したのか、ゆっくりと頷いた。



ランバートは途端に顔を輝かせる。



「では、ご一緒に。」


「あぁ。」



ランバートは自然に隣に並んだ。



が、ジークは心臓が飛び出そうなくらい緊張した。



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