心はいつも、貴方とともに
まあ、とアミリアはランバートを見上げた。



「なんて意地の悪い…。」


「人聞きが悪いことを言うなミア。
純粋に好奇心だ。」


「人の心をもてあそぶなんて、純粋とは言いません!」



ぷいと横を向いてしまった。



ランバートは笑いながらアミリアを宥める。



「まぁ、怒るなミア。
変な奴を連れてくるより、ジークのほうがよかっただろう。」


「そこはお兄様に感謝します。」



あっさりとアミリアは身体をもとの位置に戻した。



そして、律儀にもう一度会釈してくれる。



「せっかくのお仕事を邪魔するような真似をしてしまって、本当に申し訳ありません。」


「いえ、姫の護衛を仰せつかるなんて光栄です。」


「そんな、光栄だなんて…。」



アミリアは苦笑した。



その顔にさえ、胸がときめく。



不謹慎な!



姫の前で、顔を赤らめるなど…!



火照った顔をおさえることも覆うこともできず、ジークは俯いた。



「じゃあ、後は2人で仲睦まじくやってろ。」



にやりと悪戯な笑みを浮かべ、ランバートは歩み去ろうとする。



アミリアはひっしとランバートの服の袖を掴んだ。



「あ、あの!」


「なんだ。」



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