心はいつも、貴方とともに







数日おいて、アミリアはまたアリソンを訪ねた。



嬉しいことに、鳥に食われることもなく、無花果が育ったのでそれをおすそ分けだ。



兄と一緒に植えた木だと教えたら激昂することは目に見えているので、もちろん言わないでおく。



出所さえ言わなければ、アリソンは狂喜するはずだ。



喜んだ様子を想像して、アミリアの頬は緩む。



隣を歩くマリアも笑顔だ。



コンコンと扉をノックしながら、マリアは笑顔で「反応が楽しみですねぇ。」と言った。



しかし、実際は、中にすら入れなかった。



扉を開けて、アミリアが絶句する。



強盗にでも押し入られたかのように、または嵐が部屋の中を過ぎ去っていったかのように、部屋中の物という物がとっ散らかっていたのだ。



「アリソン、これは…。」


「来ないで!!」



絶叫とともに、クッションが飛んでくる。



アミリアは驚きながらもそれを叩き落とす。



「アリソン!?」


「お姉さまの裏切り者!」


「なんですって!?」



意味が分からない。



また何かの癇癪だろうと、アミリアは苛立った。




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