心はいつも、貴方とともに
アミリアは、はっと身を強張らせる。



こんなことをされたのは、初めてだ。



もう半年近く、ジークはアミリアに仕えているが、ジークがアミリアの身体にこんな風に触れるは初めてだった。



ジークはアミリアの硬直を感知して、慌てて手を引っ込める。



「申し訳ありません!
差し出がましいことを…!」



そのまま勢いよく、寄せていた身を退く。



今までで一番近かった距離が、今までで一番遠くになるくらいに。



アミリアは顔が真っ赤になるのを感じた。



頬が熱く火照る。



恥ずかしいと感じる一方、寂しいとも感じた。



胸がきゅっと締め付けられるような感覚に襲われる。



あぁ、離れないで。



そう思った。



そして、無意識にジークの隣に身を寄せる。



ジークは驚いて、アミリアを見つめた。



「姫…。」



無言でアミリアは歩き出す。



ジークは一拍遅れ、そして追いついてきた。



そして、そっと腕を差し出す。



アミリアはゆっくりとその腕に自分の腕をからませた。



自分の起こした大胆な行動に、心臓が跳ね回る。



その動揺を悟られまいと、アミリアは意識してしゃんと歩いた。




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