そのタグを外すのは誰だ!?
ケバ嬢
 その夜、私は寝れなかった。

 まだ作戦を立ててないということもあるし、もしうまくいったとしてもチェリー同士でうまくやれるのかという不安。なのに、ちゃっかりお風呂でばっちり無駄毛も処理したし、下着だって新しい物を用意した。

 鼻まで布団を上げて目をつむると、そこに真新しいツルツルした千尋君が暗闇に浮かび上がった。

「これが新品の千尋くん?」あゆこの声がする。

「へぇ、やっぱり初物はいいねぇ」みさの声だ。

「まだタグがついてるね」
 あゆみの声がしたと思ったら、大きな手が現れてツルツルの千尋君を裏返し、彼の背中から出ている紐から紙のタグをつまみ上げた。

「このタグは私がうまく外してあげるよ」
 ゆっこが甘い声で囁いた。

「いやいや、私が痛くないようにしてあげる」
 またあゆこの声がした。
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