そのタグを外すのは誰だ!?
 誰もいなくなった教室には、私らグループと千尋くんとメガネの英志くん、ノッポの備瀬くんが残った。

「ほんじゃ、いこっか」

 今日はよろしくねとそれぞれに挨拶していた私たちは、みさの合図で教室を出た。

「やっぱりまずはお化け屋敷かな?」

 あゆこが千尋くんに腕をからめながら、みんなを見渡す。

 あゆこは必要以上に、腕にこめる力を強くして自らの胸に彼の腕を押し当てている。

「あゆこ、ちょっとくっつき過ぎじゃない?」

 すぐさま正攻法のあゆみがベリっとあゆこを引きはがし、彼女もまた自分の腕を軽く千尋くんの腕にからませた。
< 25 / 46 >

この作品をシェア

pagetop