そのタグを外すのは誰だ!?
 結局中に入ったのは、私とあゆみとあゆこ、そして千尋くんと英志くんと備瀬くんとなった。

 六人並んで入るには、中は狭く暗かったので、仕方なく私はなるべくみんなと離れないように後ろの方を一人歩いた。

「やだ、こわいー」あゆこの甘ったるい声が前方で聞こえた。

 きっと千尋くんの腕に胸を押し当てているのだろう。
 あゆみがまた引きはがしてくれないかな。はぁ。また溜息。私だって怖いのに。

 お化け屋敷はさすが三年生が作ったということもあり、かなり本格的だった。光という光は全てシャットダウンされ、教室内は本当に真っ暗だった。頼れるのは足元にある蛍光塗料の矢印だけだ。

 ぽとり。

 何かが冷たいものが首筋に落ちた。

「ひっ」小さく悲鳴を上げると、私は思わず立ちすくんでしまった。

 歩けない。怖い。私も外でみさ達と待ってればよかった。
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