そのタグを外すのは誰だ!?
嘘つき
射的や輪投げなどの夜店を扱っている教室を出たあと、次はどこに行こうかと悩んでいるとノッポの備瀬くんが「映研の先輩のとこいってもいい?」と言い出した。
「備瀬くんは、映研だったんだ。どんな映画なの?」
私が聞くと、備瀬くんは「うーん、火垂るの墓を流してるだけなんだけどね……」と口ごもりながら答えた。
「火垂るの墓ぁ? それを見に行くの?」あゆこが面白くなさそうに言う。
「顔出すだけでいいんだ。全部見なくてもいいからさ。でなくちゃいけないんだ。だめかな?」
困った顔をしながら言う備瀬くんにあゆことあゆみがさらに不平を口にしようとしたとき、
みさが「いいよぉ、ちょっと疲れたし、映画見ながら休憩しよう」と軽く言って、みんなの意見も聞かずにそのまま歩き出した。
「彼女はマイペースだね」
千尋くんがみさの背中を見ながら言った。
その視線にはあゆみやあゆこを見る目つきとは明らかに違ったものがあって、私は妙に不安を覚えた。
「備瀬くんは、映研だったんだ。どんな映画なの?」
私が聞くと、備瀬くんは「うーん、火垂るの墓を流してるだけなんだけどね……」と口ごもりながら答えた。
「火垂るの墓ぁ? それを見に行くの?」あゆこが面白くなさそうに言う。
「顔出すだけでいいんだ。全部見なくてもいいからさ。でなくちゃいけないんだ。だめかな?」
困った顔をしながら言う備瀬くんにあゆことあゆみがさらに不平を口にしようとしたとき、
みさが「いいよぉ、ちょっと疲れたし、映画見ながら休憩しよう」と軽く言って、みんなの意見も聞かずにそのまま歩き出した。
「彼女はマイペースだね」
千尋くんがみさの背中を見ながら言った。
その視線にはあゆみやあゆこを見る目つきとは明らかに違ったものがあって、私は妙に不安を覚えた。