そのタグを外すのは誰だ!?
「ええええ!?」

 私は心底驚いたが、あゆみとあゆこは逆に「よかったー」と胸をなで下ろした。

「タグが無事ならそれでいいや」「うん、うん」

「でもなんで最後までいかなかったの?」

 あゆこが聞くと、ゆっこは悔しそうにみさを見た。みさは男子三人と何やら会話している。

「いいところだったのに、突然福本が来てさー。大丈夫なのか?って、どうもみさに呼ばれたらしくってー」

 あ。あの時、喫茶店に行ったとき、みさがトイレに行くって言ったときだ。あの喫茶店の教室の隣は……職員室だ。

「さすが、小細工のみさ」
 あゆみが称賛した。
「でも押し倒されるまでいったってことは、彼もたまってるってことだよね。これは……あともうひと押しだな!」

 あゆこが拳を握りしめて、千尋くん達のほうへ戻った。

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